道迷いの繰り言 その続き

旧 道迷いの繰り言 移行作業のみ実施

九大は燃えて・・・いるわけなし

 本日、九大伊都キャンパス・水素ステーション実験施設において配管破裂事故が発生。以下、当時の私の間抜けっぷりを晒す。

 13:30頃>図書館の生協売店のATMで食費を下ろして工学部棟に戻ると、サイレンと共に消防車が6,7台やってきて、棟前の水素ステーション施設周辺に停車。内訳はレスキュー関係とおぼしき車両2台、ポンプ車大小合わせて3台、救急車が2台くらいといったところ。上空にはヘリが4機ほどとんでおり、うち1機、消防署所属らしきヘリが低空で旋回。
 なにか大事故でもあったのかと周りを見るが、どうも出動の対象らしい水素ステーションのすぐそばに野次馬がむらがり、学内で警報やら避難勧告が出ている様子も無い。
 そこで自分は早とちりをしたのだ。
「ああ、訓練か。」

そう考えた根拠

  • 対象のステーション周りから人払いをする気配がない。
  • そのステーション自体にも一見して異常がない。
  • そのくせ大火事か爆発でもあったかのような出動態勢

そしてこれが一番大きいのだが

  • (水素エネルギー関係を進めている) M教授ならこれぐらいのイベントはやるだろう。

というわけで
水素ステーションでの大事故を想定した防災訓練」
と判断してしまった。

研究室に戻り、皆に報告。
(自分)「なんか派手な訓練やっていますよ。」
(先輩)「え、なんか『九大で爆発』とか速報が出てたって聞いたぞ」
(自分)「え、その割りに人払いもしていないし、水素関係はM教授ですからそれ位はやるのでは?(『速報』を訓練のそれと思い込む馬鹿)」
(先輩A)「ふーむ、確かにM教授ならそれ位するだろうな。

・・・部外者の人に解説すると、このM教授、過去に工学部学長もしたこともある非常にエネルギッシュな方で、授業を担当する弾性力学で他大も巻き込んだコンテスト企画を毎年やったり、「理系の学生にも日本語の文章力が必要」との信念の元、新しく作文の授業科目を4年の課程に盛り込むなど、その活躍はまさに八面六臂。その人が関わっている水素関連で防災訓練をするのだから、これくらい派手にやってもおかしくない・・と研究室の皆は納得してしまった・・。

 しかし・・
2ちゃんねるにスレッドが立っているのが発見され、人払いの方も「keep out」のテープが張られたとの話が流れ、なにやら変だと皆が考え出した頃、この研究室の担当教授が
「おい、大変だぞ。水素ステーションで事故があった。」
と、とどめを刺した・・・。
 ・・・・後のニュースでは、施設内の酸素関係の配管が破裂したとのこと。事故当時、施設の近くに居た人は破裂音を聞いており、それで消防がきたようなのだが、大学内の多くの人は事故発生に気づいていなかった。幸い火災や怪我人は出なかったので、まるで訓練のように見えた・・というオチ。

・・・・教訓。物事は第1印象だけで判断してはいけない。
にしても、「水素施設で事故」の通報だけでこれほど大騒ぎになるとは・・新しい分野の開発には用心深くあれ、ということか・・?