道迷いの繰り言 その続き

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asahi.com:「徴兵制あってしかるべき」 東国原知事が持論展開 - 政治

「徴兵制があってしかるべきだ。若者は1年か2年くらい自衛隊などに入らなくてはいけないと思っている」と述べた。記者団に真意を問われた知事は発言を撤回せず、「若者が訓練や規則正しいルールにのっとった生活を送る時期があった方がいい」と持論を展開した。

あ〜,つまり現在,教育現場で起きている(とされる)問題がそのまま自衛隊内で再現されると.例えば・・・


・モンスター何とか(陸士,両親,上官,・・・)
  説明略


・いじめ
 まあ,今でもあるでしょうが・・・


・隊内暴力
  教官からではなく,訓練生が教官を暗がりでリンチするとか


・部隊間抗争(いや,これもう叛乱だし)
  時々凶器持って集合して捕まっているアレ.ただし学生とは凶器の種類が違いますとか


・教官のストレス,鬱病,過労死,自殺,依願退職,セクハラ
  新兵の数と教育内容は増加しているのに,予算と人手が無ければ・・・当然こうなるよね


・・・教育隊の方は今のうちに抗議の声を上げておいた方がいいような気がします.


ところで,なぜ自衛隊なのか.規律やルールが重視される集団ならば,より身近に消防隊とか警察とか農協とかお寺とか神社とか道場とかがあるだろうに,なぜそれらを差し置いて自衛隊なのか(まあ,徴農とかいう言葉もあったが).


自衛隊員は非常に危険な仕事である.命令とあれば生命の危険を承知で任務を遂行しなければならないし,普段の訓練でも,取り扱うのは一つ間違えば自分や周囲の人間を殺しかねないような機材だ.さらに自衛隊員の能力には,国民の命が掛かっている.警官や消防隊員同様に可能な限り,強い意欲を持つ志願者が担当すべき職業であろう.現実に,先進国で必要も無いのに徴兵制を維持している国は無い.


しかし,「警察や消防隊に若者を徴用して鍛えよ」とは誰も言わないのに,「自衛隊に徴兵して鍛えよ」という御老体が後を絶たず,しかも一定の支持を得るのは何故か.意地悪な推測をするならば,彼らは自衛隊の役割を,せいぜい街の道場かお寺ぐらいにしか考えていない,平和ボケだからじゃないのか.しょっちゅう国防の重要性を説く人間(東国原知事がそうなのかは知らないが)が,同じ口で「規律のために徴兵を」とか言うのを聞くと「あなたは自衛隊を強くしたいのか,弱くしたいのか,どちらなのよ」と毎回ツッコミたくなる.