切捨て
朝日新聞記事より
2007年05月12日03時01分
4月末の日米首脳会談で、米国が北朝鮮をテロ支援国家に指定している問題に絡み、日本人拉致問題の解決が指定解除の条件になることに「配慮する」とする一方で、法的な面で「前提条件にはならない」と日本に説明していたことが分かった。日本は米朝関係をテコに拉致問題の進展を図ろうとしてきたが、拉致問題が切り離されたまま米朝が接近する懸念も生じてきた。〜〜
そりゃあまあ、他人の国の生死すら定かでない犯罪被害者数十人程度に、自国にとって重要な外交交渉の足引っ張られたくない、なんて事を米国の外交関係者が考えていても別に不思議ではないが、とうとうこんなことになってしまいましたか。拉致被害の関係者こそいい面の皮だよなあ。
日本側がこれを受けてどう動くか。拉致問題を再び対朝交渉の主要課題に戻すよう、交渉方針を変えていく切っ掛けになればいいのだろうが、問題が解決しなかったときに他国に責任転嫁する言い訳のネタにするとかになったら嫌だなあ。・・・我ながら捻くれた物の見方だとは思うが、自国の外交能力や軍の指揮統制の失敗を棚にあげて「あれはやむを得ない戦争だった」とか「ナンチャラ包囲陣のせいだとか(ABCDぐらいは知ってます)」みたいな言い訳が、数十年たっても平然と出回る国だからなあ。