道迷いの繰り言 その続き

旧 道迷いの繰り言 移行作業のみ実施

 風に吹かれて


石油の値段が上昇している中,いつか必ずアイツが帰ってくると思っていた.



新愛徳丸((C)船の科学館)

オイルショックの頃,陸海空の輸送機関において様々な燃料節約の試みが為されたが,この船はその一つである.コンピュータ制御の帆により,風力エネルギーをディーゼル機関の補助として用いるもので,資料によれば10〜50%(資料により異なる)の省燃費を実現したとの事.しかし浮いた燃料代にその他の運行経費が見合わなかったのか,同種の船はあちらこちらで建造されたが,現在商業運用されているものはない. 


しかし,燃料の値段が運行経費の不利を上回るくらいに上昇するか,運行経費そのものが下がるかすれば当然復活の可能性はあり,現に彼女は姿を変えて帰ってきた.


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巨大な凧を利用「ハイブリッド貨物船」、燃料半減可能(wired vision)
運航会社によるプレスリリース


・・・船でパラセーリング(いや,引っ張られているのは船の方だけど)とはまた大胆な.一見する限りでは剛構造の帆を船体に立てる愛徳丸より船腹,重量などの点では有利そうだが,ちゃんと帆を制御できるのか,帆の耐久性などが課題に思える.運航会社のプレスリリースは「まあ,お手並み拝見」といった雰囲気である.


成功を祈願したい.